映画レビュー『127時間』感想 運命とは ※ネタバレあり

どうも、一応冒険家という肩書きですが岩に挟まった状態で6日間は流石にデッドラインだと思う、りょう(@sorimachi)です。

よくレンタルショップでタイトルが12時間、24時間、48時間、96時間とかありますよね?僕、あれほとんどが何かのB級映画みたいなパロディ物だと思ってて、今回観た127時間もパッケージすら見ずに避けてました。

しかし、ひょんな事で127時間のパッケージの表紙が見えるように陳列されてて後ろのあらすじ見て「なんだこりゃ!」と思い、早速拝見。

 

『127時間』

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【初公開】 2011年1月28日 (アメリカ)

誰にでも、人生のターニング・ポイントは必ずやってくる。アーロン・ラルストンの場合、それは自分の庭のように慣れ親しんだユタ州、ブルー・ジョン・キャニオンでの出来事だった。
金曜の夜、いつものように一人で、ロッククライミングを楽しむため、ブルー・ジョン・キャニオンに向け出発した。だが、運命の瞬間が彼に襲いかかる。落石に右腕を挟まれ、谷底から一歩も動けなくなったのだ。助けを求める叫び声は無人の荒野にむなしく呑み込まれ、 死を目前にして初めて自分の人生と向き合うアーロン。
そして生命の限界を超えた127時間後、遂に彼は〈決断〉する――。

 

谷底へ。

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母親の電話を返さずに、ユタの渓谷へ荷物を詰め込んだ車は夜道を走る。日が出て彼はマウンテンバイクに乗り込み、アメリカの広大な大地を駆ける。淡々と、そして軽やかに物語はスタートする。

道中、2人組の女の子に渓谷を案内し、彼は一人奥地へと向かう。まるで空中に浮いている様な岩の風景に差し掛かり、渓谷に挟まった岩に足を置くと、それはスコーンと抜けて真っ逆さまに落ちていく。

そこから、地獄の127時間が始まる。映画のタイトルもここで登場する、何ともシャレた作り。全体を通してリズムも良い。物語は無茶苦茶シンプルだからこそ、夜の描写がホラー的な戦慄を覚え、それに似た様なカットも入る。

 

何よりも夜が怖い。

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筏でアマゾン河を下る冒険も、夜は怖かった。筏の上に誰か乗ってきたらどうしよう、そんな見えない敵のようなモノに怯え、物音一つで目が覚める。

また南半球にあるから熱帯のジャングルでも夜は寒かった。シュラフ(寝袋)に包まっていないと眠れず、特に足先の冷えは睡眠を妨害する。学生の頃に下った5年前は、夜の寒さ対策をせずにスタートしてしまったものだから、夜の寒さには堪えた

ジャングルで手頃な葉っぱをズタ袋に包んでそれを下敷きにした。手当たり次第に、乾いているパンツでも布でも足先に巻いていた。

今回の127時間でも、夜の描写は描かれている。しかし、もっと恐怖のボリュームは大きかったのだと推測する。特に気温が6度しかない渓谷に半袖とは、想像以上に寒さでの消耗は激しかったと思う。ロープや布を首や足に巻くシーンは、過去の筏下りを思い出してこっちまで寒くなった。ふと、暗闇の中に声が聞こえた様な気がして振り向くシーンも「あるある」と頷きたくなる。

 

運命とは。

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「俺が生まれてきて、幾つもの出来事の連続も、全てはこの日、この岩に挟まれる為にあった」

 

主人公は5日目の終わりにこんな言葉を発する。如何に脱出するかを考えていた彼は、この日、まるで悟ったかのように宇宙創世からこの日自身に降り掛かる災難までを「全てはこういう運命だった」と諦めに似た、一種の達観した境地に辿り着く。

私は、その境地に立った事が、一度だけある。5年前のアマゾン河だった。真夜中に筏が大破して、真っ暗闇の中をただ1人漂って、本気で死ぬと思った。その時、家族や好きな人、友達の事をぐるぐるぐるぐる考えて、潔くなんて死に切れず、醜くも生にしがみつきいろんな人に助けを求めて帰国した。

彼はその後、ネタバレというか、ノンフィクションが原作とあるので、彼が無事でなくとも生還したのは周知の事実としてあり、彼はその翌日に身の腕を切り落として生命を繋ぐ

腕の切断シーンは目を塞ぎたくなる様なシーンの連続で、グラップラー刃牙の紐きりがちょいちょい脳裏に過った。意識を保ち、腕を切り続ける彼は、彼自身の運命を乗り越える為の生命の力に溢れていた。

今でも彼は冒険を続けている

 

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