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映画「シン・ゴジラ」感想 映画体験の話

こんにちは。毎月1日は映画館に足を運ぶ、りょう(@sorimachi)です。

高校時代、映像研究部にて同級生の伊藤ユーマという男(後に脚本で有名な城戸賞を受賞する)から「映画体験」という言葉を教わり、彼と一緒にアルゴアの不都合な真実を見に行きました。高校二年のポンコツな頭の自分には大人な内容過ぎて、当時は「1200円損した!」とか思ってました。

それでも、あの頃の背伸びした感じで劇場に座り、周りの大人と同様に、理解しましたよ私、みたいな顔してたのは、紛れも無く想い出に残る映画体験でした。

 

シン・ゴジラを見てきた

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劇場で映画を見るようになったのは高校の頃からだった。先に紹介した映画好きのユーマからオススメされた映画は外れはなく、だいたいプッシュした作品は見に行っていた。

今でも鮮明に覚えているのが、2014年に見たゼログラビティという3Dの映画。彼が事前に教えてくれたのは、その映画の内容でも総評でもなく、誘い方だった。

りょうくん、映画観に行こうとか、ゼログラビティ面白いらしよとか、そんな事言っちゃダメ。誘うときは、こう言うんだ。

宇宙に行こう」って。

指定された鑑賞先映画館は、IMAXシアターの3D。くせぇなあ、とか思いながら、なんだかんだ彼の指示通りの文言で誘い、大阪ではアクセスの悪い箕面キューズモールに足を運んだ。

人の入りは公開初日から月日が経っており疎らで、本当に面白いのか?みたいな事を思った。

しかし、初IMAXシアターという事もあり、そのスクリーンの巨大さに驚き、早速流れる3Dの映像美に吸い込まれた。結果、凄まじい映画体験をした。確かに、24歳の春、僕は大阪にいながら、その90分の間は宇宙空間を漂っていたのだ。

これはどれだけ大きなホームシアターでも、もちろん家庭のTVでも、この映画の良さは味わえない。この時代、この時間の劇場だからこそ体験できた事だった。

彼はよく「映画体験」という言葉を使った。

最初こそ、その意味が理解できなかったのだけど、3D映画という特殊な映画を抜きにしても、今回のゴジラや凶悪、劇場で映画を見る事の意味を強く感じる作品に出会える事は稀であるが、確かに存在する。だからこそ出会った時の感動は大きく、その時、映画体験という言葉の意味を実感する。

シン・ゴジラは一切の情報を持たず見に行った。ちなみに、これまでのゴジラ作品を見た事は一度も無い。怪獣映画もどこか琴線に触れず、積極的に見ようとも思わなかった。

しかし、今回その友人の書いたレビューが今までのものとは違う感じがして、その煮えきらない文章に興味を惹かれ、劇場に足を運んだ。

公開三周目の劇場は満席に近かった。隣に座っていた、往年のゴジラファンと思わしいおじさん達はパンフレット片手に過去のゴジラ話をしていて、それがなんだか自分の感覚を一層高め、映画の予告集が流れ始めた。

それから会場の照明は完全に消え、ゴジラがやってきた。エンドロールが流れ終え次第に照明が灯り、一瞬静かになった会場はドヨドヨとしはじめ、四方八方から「やばいやばい」みたいな声が聞こえる。隣のおじさん達もすぐに感想を言いあっていた。

この日、また一つ、良い映画体験をした。

それは、初めてのゴジラを、事前の情報を一切入れぬまま、久々に劇場へ行き、満席の状況で隣はゴジラファン、劇場の空気は最高潮に達した、その状態で観たからこそ。

シン・ゴジラは普通にいい映画だと思うが、その映画の持つポテンシャル以上のものを抜群に引き出したのは映画を見るまでの感情と環境その過程で、良質な映画作品はこの日、僕の中でいい映画体験に変貌したのだ。

映画を見終えて、彼に連絡をした。

数時間後、返信が来た。

 

 

「いい映画に巡り合う」のは情報収集でなんとかなる。けど「いい映画体験に巡り合う」のは運や偶然が重ならないといけないからねぇ。「いい映画体験だった」という言葉が出れば、本当にそれは良い事だし、立派な映画通ですわ。ええ。誇りなせぇ。

 

 

普段、世間や僕に対してボロカスにしかモノを言わない口を開けばアンチテーゼみたいな友人が、こんな事を言ってくれた。

今回のシン・ゴジラ、もちろん人によって受け取るものは違うけど、僕はとてもいい時間を過ごせた。

だから、見に行け、というのではなく、誰もがいい映画体験になり得る確立の高い映画が今、この時代に存在している

この時代この時間でしか体験できないものに、運も偶然も重なって巡り会えた。

 

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